75エルカミーの修理デス

シボレー350エンジン バルブステムシール交換作業 その3

前回の続きです…

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ピストンの上死点を出しておけばバルブは落ちませんので安心して清掃しましょう。清掃しながらバルブステムの傷や減り具合を目視点検。
引っかかるような傷や明らかな「くびれ」が見つかった場合は交換しないと完治しません。
そもそもバルブガイドが減ってガタがあるから傷や減りが起きるんでしょうから
金額的にも大変な修理になっちゃいますね。

DIYは自己責任ですから自分の納得のいくまで好きなだけ作業できるのが良いと思っています。

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外した部品を灯油できれいに洗います。クルマの整備って基本的に地味で汚い作業の連続です。
洗いながら部品の点検確認も忘れずに。。オイルの通路はエアを吹いておきましょう!

エンジンとかミッション、デフって組んでしまえば外からは分かりません。
言い換えれば、手を抜こうと思えばいくらでも出来る。
きちんと洗浄して、必要な部品をきちんと交換してきちんと規定トルクで締め付けて…
まじめに作業してる車屋さんって儲からないんだよな~

工賃浮かせたくて、自分で作業する人
他人を信用できないから、自分で作業する人
作業自体が好きで、自分で作業する人
考え方は人それぞれ・・・

dscn8193洗った部品と装着するステムシールのOリングとアンブレラ
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dscn8210アンブレラ装着。バルブガイドに固定はできません。動いちゃいます。
探せば他にもっと性能のいいのがあると思います。でも今回の予算は1万円www
選んだのは自分です。

dscn8221スプリングコンプレッサーにバルブ&スプリングシートを組みつけます。
dscn8224欲張って締め込みすぎた図。この後コンプレッサーがぶっ飛んでバラバラになります。急遽、部品探しの旅が始まります(笑)
何故か、エルカミのフレームの中へ入り込んで摘出に難儀すること数回。何事も程々が吉。
dscn8228慣れてくるとぶっ飛んぶ寸前に(よく見るとコンプレッサーのEリングは飛んでますが)保持して撮影する余裕が出てきます。
この後、変形したコの字をプライヤーで元に戻します。

ん?よーく見ると後ろに見えるピストルみたいな道具が!?
dscn8214どうしてもアストロコンプレッサーではコッターが外せないところがあって、
ストレートへ行って新兵器購入しました。3800円。※この時点で約1200円予算オーバーです。
dscn8218バキューン!
dscn8220取れました~
dscn8194バルブスプリングをセットして
dscn8196バルブステムの溝へOリングを挿入します。
dscn8199Oリングが入ったらすかさずコッターも装着!
dscn8200コンプレッサーを緩めて外します。これで完成。
携帯オイルまみれ(笑)
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<各シリンダーの圧縮上死点を出す方法>
基本:カムシャフト1回転でクランク2回転
つまり8気筒エンジンではクランクシャフト1回転で4気筒分(点火順序でいうと1-8-4-3)の
圧縮上死点が測れます。
1回転は360度なので4で割ると90度。
1番圧縮上死点を頂点に十字を切ればそこが各シリンダーの上死点となります。

本当の上死点を調べるならダイヤルゲージをプラグ穴に突っ込んで計測すれば
いいのでしょうがバルブクリアランス0の油圧リフターなので
そこまでやる必要はないと思います。

僕のエルカミはクランクダンパーにウエイトを装着する穴がご丁寧に12個開いておりまして
4で割った3個間隔で印を付けています。
あとは点火順序に沿って調整しクランクを2回転させればいいのです。

クランクを何で回すか?
ラジエターやクーリングファンが外れていてスペースがあれば
きちんとクランクプーリーのナットへ
そうでない場合(ほとんどの場合はこちらでしょう)は
オルタネーターのプーリー取り付けナットへ
プラグを外せば回せますがスリップするので指で少しテンションをかけましょう。
※ちなみに僕のオルタネーターのナットは24ミリでした

dscn8202ロッカーアームを装着し、ロックナットをプッシュロッドのガタが無くなるところまで締めます。
修正液で印をつけて・・・
dscn8201一回転締め込み(整備書記載)
※ここの調整(バルブクリアランス調整)は個人差(考え方の差)があります。
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最終的な洗浄用灯油の汚れ具合・・・汚ねぇ~
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次回は結果報告です。