今回からフロントハブベアリングをメインにフロント足回りの点検と修理を行います。
これまで様々な修理を行っている当方所有のエルカミですが、いよいよ私が個人的に気にしている箇所の修理となります。
ホイールバランスをとっていないラリーホイールの調整を行うと、多少は良くなりましたが道路のつなぎ目でハンドルを取られると、
稀に危険を感じるような目に合うこともしばしば・・・
そこで次にガタのあったハブナットをガタが無くなるまで締め付けてみました。どれくらいガタがあったのかというと割りピンは突っ込んでいても手でカタカタと緩んでしまう状態(驚!)
でもこの時、分解はしておりません。締めただけです。。何せ部品が無かったですからね。無意味にバラすのはもう止めたのです。。
これで120くらい出しても平気な状態になりました。
しかし、ハブベアリングがどうなっているのかわからないまま、クルマを運転しているのが気持ち悪いですよね?
エルカミ修理の段取りもあり、リアアクスルを先に手を付けましたがその時にアクスルシャフトベアリングのガタも見つかりました。
修理後に高速走行してみると激変!これでフロントも仕上げればかなり納得のいく仕上がりになるなぁと悟った次第です。
まずは左側から
ホイールハブをローターごと外したいのでまずはブレーキキャリパーを外します。
ローターやキャリパーの錆が凄いですが恐らく新品に交換されています。ブレーキパッドも新しい。
それなのにハブベアリングのプレロードはガタガタ・・・作業が怪しくて信頼なりません!
ハブキャップを外しハブナットをロックしている割りピンを引っこ抜きます。
ホイールハブ脱着。スピンドルの状態を確認します。
ハブベアリングのインナーシールが真新しいです。ハブ自体も綺麗なのでアッセンブリー交換してる様子。。
インナーシールを外し中にあるインナー側のハブベアリングを抜きベアリングレースのアタリを確認。
モリブデングリスを使用していると思われるベアリングも新しそう。。
チョット拍子抜け(汗)最近交換されている感じですが、いつ交換してどれくらいガタガタの状態で走行していたのかもわからない、そして私はハブベアリングにモリブデングリスを使うのが嫌いです。
なのでハブベアリングはインナー、アウターとも交換します。
外す前に購入していたインナーシールが適切なモノかどうか確認しておきます。毎回、適合を確認して輸入していますがたまに間違えますので。
こちらは以前トラブったパワステホース。曲がりが全く異なりました。。
レースを叩いて抜きます。これも見慣れた光景になってきましたね。前にも書きましたがクルマの整備は同じことの繰り返しです。同じことを妥協せずにこなしていくことが「イイモノ」となって現れる。昔の”メイドインジャパン”ってそういうものだったんだと思います。
レースを抜いたら清掃です。古いグリスは拭き取ります。
ホイールハブの塗装
塗装面をワイヤブラシでサビおとし。シンナーで脱脂して塗装の準備。
曲がりのきつい所に紙製のマスキングテープでは追従できないのでボクは「ビニールテープ」を利用しています。
シルバーで塗装。
いい感じです♪
ベアリングレースの圧入
まずはアウターレース(外側のベアリング)
レースを真っすぐにセット。
タガネを使って叩き込みます。
叩く音が変わったら完了です。
続いてインナーベアリング
基本的にインナー側の方が直径が少し大きいです。
挿入したらレースの「スワリ」を確認。
あとはベアリングを入れてグリスシールを付けるだけ。
私は「普通」のベアリンググリスが好きです。
ベアリングをセットして、、
シールを破損させないように叩き込みます。
完了!
ではありません。シールのリップにグリスを塗って完成です。些細な事ですが大事な事です。親切丁寧な作業を心掛けています♪